中世、イギリスの兵士達の武器であった弓矢から起こった競技で、ぷどう酒の樽底をマトにして、矢を素手で投げるようになったと言われています。マトもその後大木を切ったものに変わり、木の年輪を得点の基準としました。近世になって室内競技として盛んになり、ちよっとしたイギリスの居酒屋に行けば、必ずといってよいほどダーツボードがかけられています。
基本的には、定められた位置から、マトに向かって3本の矢を投げるという単純芯ゲームです。しかし、真中に命中すればよいわけでなく、ゲームの奥行きは予想を越えて深いものがあります。精神の集中力、熟練したスローイングの2つをダーツは要求しているのです。



室内(広さが縦3m、横2m、高さ2m以上)安全のため人が前を横切れない位置にダーツボードをかける。ダーツボードの設置位置や、スローイングラインからダーツボードまでの距離は、右図のとおりです。



@ ダーツボード:直径45.5cm厚み3.7cm重さ3.7kg
A ダーツ(矢):3本1組で使用されます。
長さ30.5cm以内重さ50g以下と決められているが、18〜23gが一般的です。
B その他:シャープナー(ダーツの先を研ぐもの)、ダーツキャビネット、ダーツ用マット



(1)
人数
1対1、またはチーム対チームで何人でもできるが、基本的には2人で競技します。
(2) ゲームの進め方
ダーツにはいろいろなゲーム方式があるが、どのゲームにおいてもプレーヤーは対戦相手と交代で1回に3本のダーツを投げます。
一般に愛好されているゲームは501(ファイブオーワン)といい、501点の持ち点を減らしていき先に0点になった方が勝ちになります。
最後に投げるダーツには決まりがあり「ダブルリング」に刺さらないと、いくら0点になっても勝ちにはなりません。したがって奇数得点ではいつまでたっても上がれません。またきっちり0点でなければいけないので、マイナスになった場合はその点数は無しとし、次の番を待ちます。
この方法は1ゲームを1レッグといい3レッグ行い、2レッグ先取した方が勝ちとなります。最も効率よい得点を取るためには、20トリプルを中心に投げますが、高い点数の左右には低い点数があり、ねらった所に刺さるようになるには熟練が必要です。
(3) 投げ方
@
スローイング

ダーツが目の高さにくるようにかまえ、肘から先と手首だけで投げます。
けっして、野球のボール投げのように投げてはいけません。(ダーツを投げる際の身体の動きは、最小限にとどめます。)

スタンスは両足を軽く開いて立つぐらいがよいでしょう。両足の爪先をダーツボードに向けて立つ正面型スタンスと、片足の側面をボードに向けて横に立つ側面型スタンスがあります。

ダーツの握り方は4本指が最も一般的です。このときダーツの胴体の上部に人差指と中指、下部に親指と薬指をそろえます。あるいは、鉛筆を持つのと同じように3本指をそろえるペンホルダーとよばれる握り方もあります。いずれも各自が投げやすいスタイルを選べばよいでしょう。
※ダーツはダーツボードに対して、垂直に刺さるか、ほんの少し下がるくらいがよいでしょう。
(4) 基本ルール
@
ダーツを1本ずつ投げて、中心に近い方が先攻します。
A プレーヤーは交互に1回、1人3本のダーツを投げます。
B 床に落ちたダーツは無得点とします。
(5) 得点

ダーツボードを20に分割し、それぞれボード上に点数を表示しています。

@ シングル… 表示数が得点
A ダブルリング…… (外側の狭いサークル)表示数の2倍
B トリプルリング… (内側の狭いサークル)表示数の3倍
C シングルブル…… (中心の小さな円の外側)25点
D ダブルブル……… (中心の小さな円の内側)50点
注)ゲームでは1回3本のダーツを投げます。この1回を「ワンスローと呼び、「スリーダーツ」と数えます。
(「3スロー」なら「9ダーツ」)ワンスローの合計点を得点とします。





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